Northmark

リクオート(Requote)とは

リクオートとは、トレーダーが発注した価格と市場の実際の価格が乖離した場合に、ブローカーが「新しい価格で取引をやり直すかどうか」をトレーダーに確認するプロセスです。これは、注文執行の瞬間に価格が変動したために発生し、トレーダーは元の価格ではなく、更新された価格での取引を承諾するか拒否するかを選択します。

クイック定義ボックス

リクオートは、注文執行時に市場価格が変動した際、ブローカーがトレーダーに新しい価格を提示し、再確認を求める仕組みです。これは主にマーケットメーカーモデルや流動性が低い状況で発生し、スリッページと密接に関連します。トレーダーはリクオートを受け入れるか、注文をキャンセルするかを選択できます。

詳細解説

リクオートは、外国為替(FX)やCFD取引において、注文執行の瞬間に価格が変動した場合に発生する現象です。トレーダーが「1.1000で買い」と注文を出したとします。しかし、その注文がブローカーのサーバーに到達するまでのわずかな時間(ミリ秒単位)で、市場価格が1.1002に上昇した場合、ブローカーは元の価格1.1000では執行できません。そこで、ブローカーはトレーダーに対して「新しい価格1.1002でよろしいですか?」と確認を取ります。これがリクオートです。

リクオートは、主に以下の状況で発生します。

  1. マーケットメーカーモデル: ブローカーが自ら価格を提示し、トレーダーの注文のカウンターパーティとなる場合(マーケットメーカー)。このモデルでは、ブローカーはリスク管理のために、価格変動が大きいときや流動性が低いときにリクオートを出すことがあります。
  2. 流動性の低い時間帯: 市場参加者が少ない時間帯(例えば、東京時間の早朝や、主要経済指標発表直後)では、価格が急変動しやすく、リクオートが発生しやすくなります。
  3. 注文サイズが大きい場合: 大口注文の場合、市場に十分な流動性がないと、ブローカーはリクオートを出すことがあります。

リクオートは、スリッページ(滑り)と密接に関係します。スリッページは、注文価格と実際の執行価格の差を指しますが、リクオートはその差をトレーダーが明示的に承諾するプロセスです。ECN(電子通信ネットワーク)やSTP(ストレートスループロセッシング)モデルでは、リクオートは基本的に発生しません。なぜなら、これらのモデルでは注文が直接市場に流され、市場の最良価格で自動的に執行されるからです。しかし、その代わりにスリッページが発生する可能性があります。

リクオートは、トレーダーにとっては「取引の機会損失」や「ストレス」の原因となります。特に、短期売買(スキャルピング)を行うトレーダーにとっては、リクオートが頻発すると、戦略が成立しにくくなります。一方で、リクオートはトレーダーに「価格を確認する権利」を与えるため、意図しない価格での執行を防ぐ役割も果たします。

実例

例1: リクオートの発生 トレーダーAは、USD/JPYを1ドル=110.00円で10万通貨買いたいと注文を出しました。しかし、注文がブローカーに届いた瞬間、市場価格が110.02円に上昇しました。ブローカーは注文を執行せず、トレーダーAの取引プラットフォームに「リクオート:新しい価格は110.02円です。承諾しますか?」というメッセージを表示します。トレーダーAは、110.02円でも買いたいと考え、「承諾」をクリックします。これで、110.02円で取引が成立しました。もしトレーダーAが「拒否」を選択すれば、注文はキャンセルされ、取引は行われません。

例2: リクオートとスリッページの違い トレーダーBは、EUR/USDを1.2000で1ロット売りたいと注文を出しました。ECNブローカーの場合、注文は市場に直接流れます。市場の最良売り価格が1.2001だった場合、注文は1.2001で執行されます(スリッページ)。この場合、トレーダーBに確認は取られません。一方、マーケットメーカーブローカーの場合、ブローカーが1.2000で売り注文を受け付けられないと判断した場合、リクオートが発生し、トレーダーBは1.2001での取引を承諾するかどうかを選べます。

例3: リクオートの頻発する状況 トレーダーCは、毎日米国雇用統計の発表直後にスキャルピング取引を行っています。発表直後は市場が極端に不安定で、価格が1秒間に数回変動します。このような状況では、トレーダーCの注文はほぼ毎回リクオートに遭います。そのため、トレーダーCは取引機会を逃したり、ストレスを感じたりします。

トレーダーにとっての重要性

リクオートは、取引執行の品質を評価する上で重要な指標です。リクオートが頻発するブローカーは、特に短期売買を行うトレーダーにとって不利に働く可能性があります。トレーダーは、自分の取引スタイルに合った執行モデルを選ぶ必要があります。

よくある誤解

誤解1: 「リクオートはブローカーの不正である」 事実: リクオートは、市場の価格変動が原因で発生する自然な現象です。特にマーケットメーカーモデルでは、ブローカーがリスクを管理するために必要なプロセスです。ただし、ブローカーが意図的にリクオートを多用してトレーダーを不利な価格で取引させている場合は、問題があります。

誤解2: 「リクオートとスリッページは同じものだ」 事実: 両者は似ていますが、プロセスが異なります。スリッページは、注文が自動的に新しい価格で執行されることです。リクオートは、トレーダーが新しい価格を承諾するかどうかを選択できることです。ECN/STPモデルではスリッページが発生し、マーケットメーカーモデルではリクオートが発生しやすいです。

誤解3: 「リクオートが全くないブローカーが最高だ」 事実: リクオートがないブローカー(ECN/STP)は、その代わりにスリッページが発生する可能性があります。特に、流動性が低い時間帯や大きなニュース発表時には、スリッページが大きくなることがあります。リクオートがあるブローカーは、トレーダーに確認を取るため、スリッページのリスクを軽減できる場合もあります。どちらが良いかは、トレーダーの取引スタイルによります。

関連用語

XMとの比較

XMは、ノーディーリングデスク(NDD)執行モデルを採用しており、原則としてリクオートは発生しません。XMでは、トレ

おすすめの海外FXブローカーを比較する