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リスクオン・リスクオフ(Risk On / Risk Off)

リスクオン・リスクオフとは、投資家のリスク選好度が市場全体に連動し、リスク資産(株式、コモディティ、新興国通貨など)と安全資産(米国債、金、円など)の価格が逆方向に大きく動くマクロ相場の状態を指す。

Quick Definition Box

リスクオン相場では、投資家がリスクを取る姿勢を強め、株式や資源国通貨が上昇し、安全資産が下落する。リスクオフ相場ではその逆が起こる。この二項対立的な動きは、特に金融危機や地政学リスクの高まり時に顕著となる。トレーダーはこのセンチメントの変化を捉え、ポジション調整やヘッジに活用する。

Detailed Explanation

リスクオン・リスクオフは、投資家の「リスク選好度(Risk Appetite)」が市場全体に一斉に波及する現象である。通常、個別銘柄やセクターごとに異なる要因で価格が動くが、特定のマクロ環境下では、ほぼすべての資産クラスが「リスクを取るか取らないか」という単一の軸で動くようになる。

この概念の核心は、相関関係の急変にある。平時には株式と金(ゴールド)は無相関か弱い正の相関を示すことが多いが、リスクオフ時には両者の相関が強く負の相関に転じる。例えば、2020年3月のコロナショック時、S&P500は1ヶ月で約34%下落した一方、金は同期間に約8%上昇した。これは、投資家が一斉にリスク資産を売却し、安全資産に逃避した典型的なリスクオフの例である。

リスクオン・リスクオフのトリガーは多岐にわたる。主なものとして:

リスクオン・リスクオフの強度は、**VIX指数(恐怖指数)**で測られることが多い。VIXが20を超えるとリスクオフ傾向、30を超えるとパニック売り、15以下ではリスクオンが安定する傾向がある。2025年1月時点のVIXは約14で、比較的リスクオンが継続していた。

Real-World Example

2024年7月から8月にかけての「円キャリートレード大崩壊」を例に挙げる。

背景:日本銀行が7月31日に政策金利を0.25%に引き上げ、同時に米国経済指標が弱含んだ。これにより、それまで低金利の円を借りて高金利のドルや資源国通貨に投資する「円キャリートレード」が一気に巻き戻された。

リスクオフの連鎖

  1. 8月1日、日経平均は前日比-5.8%の大暴落。同時にドル円は1ドル=149円台から146円台へ急落(約2%の円高)。
  2. 8月5日、日経平均はさらに-12.4%の歴史的暴落(ブラックマンデー以来の下落率)。ドル円は141円台まで円高が進行。
  3. この間、米国10年債利回りは3.8%から3.7%へ低下(債券価格上昇=安全資産への逃避)。金は1トロイオンス2,400ドルから2,450ドルへ上昇。
  4. 一方、オーストラリアドル/円は1豪ドル=97円から92円へ約5%下落。資源国通貨も巻き込まれた。

数値で見るリスクオン・リスクオフの転換点

この例では、わずか2週間でリスクオンからリスクオフ、そして再びリスクオンへとセンチメントが激変した。トレーダーはこの間、ポジションサイズを半減させるか、安全資産への逃避を余儀なくされた。

Why It Matters for Traders

リスクオン・リスクオフの理解は、以下の点で実践的に重要である:

  1. ポートフォリオの分散効果が消える:平時には異なる値動きをする資産が、リスクオフ時にはすべて同時に下落する。例えば、株式と新興国債券の両方に投資していても、リスクオフ時には両方とも売られるため、分散効果が期待できない。この「相関リスク」を認識しておく必要がある。

  2. ボラティリティの急変に備える:リスクオフ時には、通貨ペアの1日あたりの変動幅が通常の2〜3倍に拡大する。例えば、USD/JPYの平均変動幅は平時で50〜80pipsだが、リスクオフ時には150〜200pipsに達する。ストップロスの設定やポジションサイズを平時より小さくする必要がある。

  3. センチメント指標として活用:VIX指数、金価格、米国債利回り、新興国通貨の動きを総合的に見ることで、現在の相場がリスクオンかリスクオフかを判断できる。例えば、VIXが20を超え、金が上昇し、米国債利回りが低下している場合、リスクオフの兆候と見なせる。

  4. キャリートレードのリスク管理:リスクオフ時には、高金利通貨(トルコリラ、南アフリカランドなど)が急落し、低金利通貨(円、スイスフラン)が急騰する。キャリートレードのポジションは、リスクオフの兆候が見えた時点で縮小する判断が求められる。

Common Misconceptions

誤解1:「リスクオン=株式上昇、リスクオフ=株式下落」 必ずしもそうではない。リスクオン相場でも、特定のセクター(公益事業、ヘルスケアなど)は上昇しないことがある。また、リスクオフ相場でも、金や米国債は上昇する。リスクオン・リスクオフは「資産クラス全体の方向性」であり、個別銘柄の動きとは区別すべきである。

誤解2:「リスクオン・リスクオフは常に存在する」 実際には、リスクオン・リスクオフが明確に現れるのは、金融危機や地政学リスクの高まり時など、特定のマクロ環境に限られる。平時(2023年後半など)では、資産クラス間の相関は低く、個別要因で価格が動く。常にリスクオン・リスクオフを意識しすぎると、ノイズに振り回される可能性がある。

誤解3:「リスクオフ=円高は常に成立する」 円は伝統的に安全資産とされるが、2013年以降の大規模金融緩和により、円の安全資産性は弱まっている。2022年のFRB急激利上げ時には、円はむしろ大幅に下落した(1ドル=150円超)。リスクオフ時の円高は、日本が経常黒字国であることや低金利通貨であることに依存するが、絶対的な法則ではない。

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How XM Compares

XMは、リスクオン・リスクオフの概念を理解するための教育リソースを提供している。XMの取引プラットフォームでは、主要なリスク

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